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どんな手術なのか?

1) 胃を全部とった(胃全摘出術)時は、

胃があった食道と十二指腸の間に小腸で作った代用胃を置きます(図1)。これにより、食物は胃があった時と同じように、食道から代用胃に入り、そこに一旦貯留した後に、徐々に十二指腸へ流れていくことになります(図2) 。

つまり、前述した胃の持っていた貯留能と排出能が得られることになります。一般的に行われている従来の再建法では、食物は食道から一本の空腸に入り、十二指腸に出た胆汁や膵液などの消化液は先の空腸に流れ込みそこで食物と混ざることになります(ルーワイ(Roux-en-Y)法)(図3)。

図1図1
図2図2
図3図3
2) 胃が少しだけ残った(幽門側胃切除)時は、

残った胃(残胃)と十二指腸の間に小腸で作った代用胃を置きます(図4) 。これにより、食物は食道から残った胃と代用胃によって作られた袋に一旦貯留した後に徐々に十二指腸へ流れていくことになります。胃を全部とった時と同様に今回は小さな残った胃とこの代用胃が貯留能と排出能を有することになります(図5)。

従来の再建法では、残った胃と十二指腸を直接繋げる(ビルロートT法)(図6a)か、または胃を全部とった時と同様に一本の空腸を持ち上げて残った胃に繋げ、十二指腸は閉鎖(Roux-en-Y法)(図6b)することになります。ビルロートT法では残った胃や食道の粘膜(内側)が荒れること(残胃炎・食道炎)が多く、さらに長い期間を経て残った胃に悪いもの(残胃癌)ができたりすると言われております。しかし、パウチ間置術()は胆汁などが流れ出る十二指腸と残胃の間に代用胃を置くことにより、ビルロートT法()に比べ(図7)、残胃炎は軽微なものとなり(図8)、逆流性食道炎の程度も軽減されます(図9)。

図4図4
図5図5
図6図6
図7図7
図8図8
図9図9
注1)図中のカラー写真はすべて内視鏡(胃カメラ)写真です。
注2)図7の見方
残胃および食道の粘膜を内視鏡(胃カメラ)で観察し、残胃の発赤、浮腫、びらんの程度を各々4段階(a)でスコア化し合計したものを残胃炎スコア(FS)とし、逆流性食道炎の程度はロサンゼルス(LA)分類の4段階(b)でスコア化(FS)して評価した。
(a)
0 : なし
1 : 軽度
2 : 中等度
3 : 重度
(b)
0 : Grade N,M
1 : Grade A
2 : Grade B
3 : Grade C,D